NTT ASTCトライアスロン アジアカップ(2016/蒲郡)レポート

 日時:6月26日(日)

 場所:愛知県蒲郡市

 結果:24位(出場者48名) 

タイム1時間57分09秒(Swim23:15 Bike59:34Run34:20)

  備考:エリートレース、アジアカップ

 

レースレポート

【レース前】

 今季初のエリートレースであり、この蒲郡大会自体も初出場でした。金曜日の午後から移動し、夜に到着、土曜日は愛知県のトライアスロンチーム「トライアスロンステーション」でスイム調整と前日試走をさせていただきました。トライアスロンステーションさんとは2014年の夏合宿で面識があり、以来私のことを応援してくださっています。

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 今大会は日本のトップ選手たちがほぼ集結し、さらにはオーストラリアはじめ海外からの選手も参加する「アジアカップ」。一筋縄ではいかないハイレベルなレースでした。例年、バイク周回で先頭集団にラップされ、完走できない選手も出ていることはリザルトで確認していました。

 初出場の大会ということで、タイムスケジュール・会場の配置などを念入りに確認し、取り除ける不安要素は取り除きました。受付や選手登録、アップを済ませ、スタートを待ちました。

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【スイム】

 風が強く、意外と波が立っていました。スイムのW-upをいつもどおりの手順で、いつもの意識でこなしていきました。人数が多いため、かなり密集した状況でのスタートとなりました。

 スタートのホーンでダッシュ。最初は左右両方に人がいて、流れを使いながら泳げました。この調子で行こうと思った瞬間に集団との差は開いていきました。うまく泳げていないことは明らかでした。近くを泳ぐ選手が一人いて、その選手についていくことでいっぱいでした。上陸時にはトップとの差は4分の48位でした。

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【バイク】

 スイムでうまくいかなかったとはいえ、レースは終わってはいません。バイクで集団を形成できなかったとしても、一人で先頭集団の周回差から逃げ切ってやるという覚悟は出来ていました。

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バイクは5km×8周回。共にスイムをアップした選手がトランジットでついてくる様子もなかったので、独走を即決しました。

前半のうちに1つ前の8人ほどの集団との差が縮まっていました。周回を重ねるごとに近づく前のパック、大きくなるメイン会場の声援。吐きそうになりましたが、踏み倒しました。4周回~5周回にかけてのところでついに前のパックを捉えました。

数十秒パックの中で休んで明らかに自分が先頭を引いた方が速いと判断し、さらに攻めていくことにしました。このコースはコーナーが多い平坦コースで、90度コーナー立ち上がりで振り返ると集団が離れていました。昨年から意識していたコーナリングが少しずつ身についていることを実感しました。レースバイクであるPROPEL ADVANCED SLの優れたエアロ性能も大きなアドバンテージとなりました。

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ラスト1周半のところでさらに前の集団を捕まえました。外山選手、梅田選手を含む集団で、さらにペースを上げていきました。

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【ラン】                 

 ランは2.5km×4周回。日本トライアスロン界トップクラスのラン力を誇る小林選手と同時スタートになり、できるだけ食らいつこうと1周目の前半は一定距離でついていきましたが、バイクで攻めたダメージがあり、自分のペースをキープすることとなりました。

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 それでも前方の選手を1人ずつ確実にかわして行きました。ナショナル強化指定選手もいました。前回のハワイトライアスロンよりもきつくて、崩れてしまいましたが、1人でも前へ、1人でも多くのライバルに勝つという気持ちだけでした。広島とは遠い愛知県ですが、たくさんの人が熱い声援をくださり、後押ししてくれました。本当に感謝しています。FINISHは24位まで追い上げました。

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 今回のレースはうまくいかなかったスイムに悔しい思いがあります。バイク・ランに関しては、積み上げてきたものを発揮できたと思いますし、積極的なレースが展開できたと思います。

これからも高いレベルのエリートレースに挑戦し、経験を積んでいくこが重要だと思いました。次回のエリートレースではもっと上位で私の持ち味を発揮します。とても楽しみな気持ちでいっぱいです。

 

 愛知県の方々をはじめ応援してくださった皆様、大会関係者の皆様、ありがとうございました!!また強くなって帰ってきますので、来年もよろしくお願いします!!

 次回のエリートレースは7月10日大阪です。しっかりと準備を重ねていきますので、今後共応援のほどよろしくお願いいたします!

 

 

「小林歩 スポンサー機材」

フレーム:GIANT POPEL ADVANCED SL

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ハワイトライアスロンin湯梨浜(中国ブロック日本選手権予選、広島県国体予選) レポート

ハワイトライアスロンin湯梨浜 THE FINAL レポート

 日時:6月19日(日) 

 場所:鳥取県東伯郡湯梨浜町

 結果:総合優勝(完走者291名) 

タイム1時間57分40秒(Swim20:49 Bike1:01:54Run0:34:57) ※コースレコード更新

 

レースレポート

【レース前】

 このハワイトライアスロンは中国地方の日本選手権予選、広島県の国体予選のレースとなっていました。最近のトライアスロン人気上昇に伴い、レースのレベルも上がってきていることも感じていましたし、本大会は日本選手権・国体の権利を得るために強豪たちが集結し、タフなレースになることも予想出来ました。

 5月22日の南紀白浜トライアスロン(和歌山県)から約1ヶ月、できる限りの準備をしてきました。その中でのハードワークはひたすらに自分との戦いでした。精神論だけで語れないことはどのスポーツにも言われることですが、最終的な局面では人間の精神が大きく左右します。「きつい」と感じた場面でどれだけ踏ん張れるか。文字通り「追い込む」ことを追求していました。

 「追い込む」という指標の一つには心拍数が挙げられます。ハードワークで「そのトレーニングで自分がどこまで心拍数を上げることができたのか?」を確認することは自分自身との勝ち負けを楽しむゲームのようでした。

 調整の期間では初め思いのほか上手く動かないこともありましたが、その一抹の不安もそれまでのハードワークをこなせた自信から「大丈夫だ」と信じることができました。週の後半には起床時心拍数も、通常通り、身体の動きもキレが出てきました。

 また、機材を提供していただいているGIANT様から「新型Trinity Advanced Pro」を今大会から使用させていただけることとなりました。こちらは昨年のアイアンマン世界選手権で発表され、まだ、日本には他にライダーのいない唯一のマシン。これも私自身を奮い立たせる大きな力となりました。「技術の結晶」と言うべく、非常に優れた「新型Trinity Advanced Pro」。どう優れているのかは、また別の機会で発表します。

 前日の試走、説明会と自分が立てたリスト通りにこなしました。唯一前日の宿での準備に時間がかかってしまい、精神を乱しかけましたが、その時自分をクールダウンさせたのも「大丈夫だ」というこの一ヶ月の準備を振り返っての気持ちでした。

 

【レース当日】

 起床時の心拍数も低く、好調の証。当日の天候は雨でしたが、天候に気持ちを左右されることもありませんでした。朝食のタイミングも、会場の入り時間も予定通りでした。早め早めの行動は時間と心にゆとりを与え、バイク、ラン、スイム、それぞれのウォームアップを十分に行うことができました。

 心身ともにとても良い状態でスタートラインに立てていました。

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【スイム】

 スイムは三角形のコースを750m×2周。中国ブロックには日本選手権の権利を獲得する条件として「スイム先頭の選手のタイムの15%以内に完泳しなければならない」という条件があります。これはエリートレースにおいてスイムの力が重要視されることから定められたものです。3種目のトータルタイムで2位以下にどれだけ差をつけて優勝してもスイムタイムの条件をクリアしなければ、権利を得られないということです。とにかく1秒でも早くスイムの計測エリアを通り抜ける必要がありました。

 特にマークしていた選手は、日本トップクラスの泳力を持つ桶谷選手、岩本選手でした。私は、2年前、桶谷選手とのスイム差があと5秒のところで15%に入らず、日本選手権の権利を逃してしまった経験がありました。コースの内側に位置した岩本選手に対して桶谷選手はやや中央外側を選択、私は岩本選手の近くを選択しました。

 スタート1分前のコール。静寂に包まれる。30秒経っても次のコールがないということは、いきなりホーンがなるであろうと予想し、構えていました。予想通り突如ホーンが鳴らされ、スタートダッシュが始まりました。

 前回のレースではダッシュで力んでしまった反省があるので、今回はそれを意識し、改善できました。隣を泳ぐのは、スイム400mの測定で自分よりもだいぶ速いタイムを出している魏選手でした。最初の50m程は上手くついて行けていましたが、突然左から誰かに肩を掴まれて沈められ、魏選手を見失ってしまいました。すぐに切り替えて、前方左右に分かれた集団を確認し、迷わずインコースの集団を捕まえにかかりました。300mをこえたところになると集団は縦長に割れているのが確認できました。私は泳力の近い選手を1人捕まえることができ、1周目を終了しました。

2周目の飛び込みで隣の選手を振り切り、単独泳となりました。勝負はここからでした。単独になると他選手の水の流れがなくなることもあり、ペースが落ち着いてしまいがちですが、1秒でも早く。余力を残すな。と言わんばかりにピッチを上げ、キックをうちました。上陸してからのダッシュも計測地点まで全力で駆け抜けました。先頭と約2分差の20分49秒。

 

【バイク】

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 バイクは、ほぼ平坦で終盤に上り坂があるコースを3周回。トランジットを確実にこなし、バイク乗車へ。シューズを履く間に魏選手、吉村選手をかわしました。最初の2kmくらいのあたりで折り返しのようなコースになっており、先頭の桶谷選手との差を確認でき、過去のレースよりもスイムでの差が開いてない印象でした。バイクは後のランニングのこともあり、どこまで攻めるのかということや栄養をどれくらい摂取できるか、路面の状況などケアすることが多々あります。今回はバイクも攻めていくと決めていました。

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 1周目、2周目と20分を切るかなり良いペースでした。新型Trinity Advanced Proの給水ボトルのシステムによりかなり走行時のロスが抑えられ、快適にバイクパートをこなしていけました。2周目の終盤の坂で上りの得意な吉村選手が「歩、行けよーー!」とアタックで鼓舞されました。すかざすかわしにかかり、3周目はさらにもう1段ギアを上げ、攻めました。バイクを4位で終了しました。この時点で、先頭は入れ替わり山下選手1分30秒、2,3位が桶谷選手、岩本選手で30秒の差でした。

 

【ラン】         

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 この1ヶ月でもっとも仕上がっていたのはランでした。技術の獲得、体力の向上、トレーニングの充実を得ていました。目視できる距離の2,3位の選手を一気に捕まえにかかりました。スイム、バイクとかなり攻めてきたので走り始めから疲労はかなりありましたが、常にギリギリのところで追いかけました。3km地点で2位まで上がりました。トップの山下選手とは300~400mの差というところでした。確実に縮まってきている差は果たして10kmの間に詰め切ることができるのか、勝負どころを見極める必要がありました。

 5kmの折り返しをすぎて徐々に大きくなる山下選手の背中ですが、このままでは間に合わないかもしれないと判断し、すでに限界が近い脚にムチを入れました。フォームが崩れ始め「無理かもしれない」と思い始めた瞬間、すれ違う仲間、選手たち沿道の人たちが、檄をいれてくれました。

 思えばこのハワイトライアスロンは学生時代から出場しており、その頃もインカレの出場権争いに死闘を繰り広げた場所でした。今は、日本選手権と国体をかけた争いに変わり、おそらくすでにその権利は獲得できていることはわかっていました。あとは1位になるか2位になるか、何よりも自分との勝負でした。ラスト3km地点で一気に差を詰めました。

 ラスト2kmで山下選手を捉えました。すると、そこから山下選手はペースを上げ、私は必死に対応しました。並走しましたが、両脚が限界に達し、完全に痙ってしまいました。ジョギングほどのペースに落ちながら、バラバラのフォームになりながらも我慢しながら追いかけ続けました。ラスト数百m沿道からの激しい声援、最後の力を振り絞ってスパートしました。余裕をもってFINISHする山下選手の隣に飛び込む形でのFINISHとなりました。FINISHタイムは1時間57分40秒で同着でした。コースレコードでした。私にはもう余力はありませんでした。

 

 FINISH地点での計測は同着でしたが山下選手が1分のタイムペナルティを受けていたため、記録上は1分差での優勝となりました。かなり泥臭いレースになってしましましたが、今の自分の力を出し切りました。おそらく過去の私であれば、あの場面でトップに追いつくところまでも行けていなかったと思います。心技体と確実に成長を重ねることができた結果だと思っています。このようなギリギリの勝負の積み重ねが、上のステージへ行くにつれて生きてくると信じています。

 山下選手は関東でプロとして活動している選手です。今大会は他にも全国から強豪選手が集まり、トータル2時間切りの選手が続出する非常にハイレベルな戦いになりました。そのようなライバル選手たちとの戦いの中で力を出し切ることができ、大変感謝をしています。

 思い出のあるハワイトライアスロンが、今年で最後になることは残念な気持ちもありますが、最後まで素晴らしい運営をしてくださった関係者の方々、ありがとうございました。また、いつか復活するときを楽しみにしています。

 最後になりましたが、今回力を出し切れたのは、何よりも普段支えて下さるOnomichi U2様、GIANT様。これまで支えてくださったたくさんの方々、Jasonコーチ、練習仲間、家族、たくさんの方々のおかげであります。心から感謝をしています。

 

 このレース結果をもとに、10月の岩手国体、日本選手権の2レースの代表が決まります。すでに本選に向けてしっかりと準備しております。シーズンは始まったばかりで、これからタフなレースが続きます。1日1日、大切に準備を重ねていきます。

 

 今後共応援のほどよろしくお願いいたします。

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「小林歩 スポンサー機材」

フレーム:GIANT Trinty Advanced Pro(新型)

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